[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
ディスティニーサーガ・ファイナルクエスト 第5ターンの出来事だった。魔帝デーモンエンジェルと名付けられたその凶悪なモンスターは素晴らしく出オチな外見(ジェリー)だった。
外見こそ残念な出来だったが能力はこのファイナルクエストのラスボスの前に立ちはだかる障害としては十分な物だった。
ルルティア
「まあ……戦えなたっかがな」
それなりの時間はかかったが魔帝デーモンエンジェルは陥落した。しかしルルティアたちのやった事は周辺の雑魚掃除である。
それは後に続くラスボスでも同じだった。
そして、ディスティニーサーガ・ファイナルクエストは終了した。
恋華
「やれやれ、これでこのゲームも終わりだな」
メルティア
「まあ、ここからが本番ですが」
ルルティア
「だがゲームはここまでじゃ。ここから先は実戦になる……まあ、そっちの方が慣れてはいるがな」
恋華
「でも、先週の読みが当ってたら……相手はパソコンの中に居るって事になる訳だから、どうやって戦うんだ?」
メルティア
「それは――何とも言えませんね」
ルルティア
「相手が本当に電子世界に居る来訪者だとしたら、な」
恋華
「おいおい、先週は間違いないって顔してたじゃないか」
ルルティア
「いやな、考えてみればもっと単純で簡単な……しかもありえそうな回答が一つあった」
愛華
「メガリスじゃないの?」
ルルティア
「……あっさり正解を言うな。勿体つけた意味がなくなるではないか」
恋華
「いやいや、”パソコンの中に入る”などという都合の良いメガリスは無いんじゃなかったのか?」
ルルティア
「銀誓館には、な」
メルティア
「他の組織がそのような効果を持つメガリスを所持している可能性は十分あります」
愛華
「でもそれだと一つ問題が残るわよ?」
恋華
「問題?」
愛華
「そう、プレイヤーの魂を奪うって事に対する必然性よ。魂を奪うのが目的だとするとメガリスを使うってのはおかしいわ」
恋華
「なんでだ?」
愛華
「……なんでだっけ?」
恋華
「ああ、そういえばそういう話だったな」
ルルティア
「何故答えにたどり着けるのに過程が抜けるんじゃ、お主は」
恋華
「バカだからじゃないか?」
愛華
「うーん……こう、ぱっと思いつくのよね」
ルルティア
「……恐るべきバカじゃな」
メルティア
「その話は置いておきまして、実際師匠はどちらが正解だと考えているのですか?」
ルルティア
「半々、といった所か。メガリスという物は結局の所何でもアリじゃからなぁ」
恋華
「何でもありって点なら来訪者も同じだけどな」
ルルティア
「それはそうなんじゃが……そういえばメガリスは使う時に何らかの代償が課せられるんじゃったな」
メルティア
「しかし、いままでのメガリスはその代償は後払い――それも、具体的な形を持たない”不幸”を呼び込む物です」
メルティア
「それに、その”不幸”は使用者に課せられる物。他人の魂を奪って解決できる物ではありません」
メルティア
「それに、メガリスを使ったとしてもその効果がいま一つはっきりしません」
メルティア
「電子情報戦能力を持つメガリスなら、魂を奪った方法が分かりません」
メルティア
「逆に魂を奪う、或いは拘束するメガリスだとしても今度はどうやってゲーム外の情報――サーバーの位置などを隠蔽した方法が説明できません」
ルルティア
「ふむ……そういうメガリス、と一言で言ってしまうのは容易いのじゃがな……」
恋華
「ま、銀誓館が火曜日には結果が出るって言ってるんだ。火曜日まで待とうぜ」
ルルティア
「ふむ……今はそれが一番かのう。流石の妾も寝不足には勝てん……肌に悪いからな」
メルティア
「私はもう一度”草原の狼”を使ってみようと思います。今なら何かしらの情報を得ることが出来るかもしれません」
恋華
「じゃあそっちは任せるぜ。私たちもゆっくり休んで……って姉貴めもう寝てやがる」
ルルティア
「まあ……どうせここの代金は銀誓館持ちじゃから少しくらい長居しても問題は無かろう。妾は帰って寝るがな」
メルティア
「私は調査の為に他のネットカフェへ移動します。ここでは事務所から近すぎますから」
ルルティア
「やれやれ、こういうタフさでは妾も敵わんのう……恋華、お主はどうする」
恋華
「仕方ないから私もここで寝るぜ……ぶっちゃけ、私も家まで帰る気力が無い」
ルルティア
「では、また来週」
愛華
「……またあした?」
03 | 2025/04 | 05 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | ||
6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 |
20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 |
27 | 28 | 29 | 30 |