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『吉永さん家のガーゴイル』(よしながさんちのガーゴイル)は、田口
仙年堂著、日向悠二イラスト、ファミ通文庫刊のライトノベル作品です。
最強の門番「ガーゴイル」と吉永家を中心としたハートフルコメディで
ある。
……お前は妾を何でもかんでもサスペンスにすると思っているじゃろう?
実際、ジャンルを言うときには大体サスペンスって入ってたじゃないか。
ちがーう! 確かに何かとサスペンスが付いていたが別にサスペンス好
きという訳では無い!
まあ、それはどうでもいいから本題に入れよ。
全15巻+外伝5巻の計20巻になる長編ライトノベルじゃ。作者のデ
ビュー作であるな。
主役であるガーゴイルは吉永双葉によって名付けられた名前で本物の
ガーゴイルとの関連性は無い。全身漆黒で悪魔のような翼と鎧のような
装甲を纏うお座りした「犬」という外見から連想されたものである。
自称、最強の門番であり吉永家に進入しようものなら容赦なく排除する
トラブルメーカーであった。なにせ、何でもかんでも追い返すからな。
郵便や近所の人には危険物扱いであった。
まあ、そんなガーゴイルが吉永家の一員となって、御色町の番人へと成
長していくのが序盤の主な展開である。
しかしこのラノベは2巻で化けたと評判でな。2巻で登場する怪盗百式
一家がかなり人気である。
……怪盗百式?
別に金色では無い。先程自称最強とか言ったがガーゴイルの力はかなり
の物である。謎の瞬間移動や多種多様な光線を主武装とし、動物や石像
等と意思疎通が出来たり半径数キロ以内で起きた事を感知できたりと、
戦闘力以外にも様々な能力を備えたガーゴイルは正に最強の門番と呼べ
る実力を備えている。
作中では何度もガーゴイルを目的とした敵が登場する。怪盗百式もその
一人であった。最強の門番を破る、というただそれだけの理由で現れた
のがこの怪盗百式である。
特殊な設定を持たない一般人の中では最強クラスの身体能力を誇り、中
でも手品のようなテクニックでは右に出る者が居ないほどである。
この百式は所謂義賊であり、金持ちから金品を盗み、貧しい人たちに
配っていた。しかもかなりのイケメンであり彼のファンは多い。吉永家
のママも彼のファンの一人である。
まあ、ガーゴイル対百式の対決はタイムアウトによって一応ガーゴイル
の勝利で終わるのだが、自転車を避けたり、飛ばされそうになった洗濯
物を回収したり、道を尋ねられて紳士的に案内したりと……
戦闘のみに限らず実に真面目とは言いがたいコミカルな展開がこの作品
の最大の魅力である。
……いや、戦闘中の人に道を聞く奴も聞く奴だと思うんだが。
まあ、シリアスな時はちゃんとシリアスに締めるぞ。単純な戦闘力の高
いガーゴイルに正面から挑んでくる敵はいない。毎回違った形でガーゴ
イルの弱点を狙う敵が現れる。
のだが、敵サイドの善人率が異様に高い。無益な殺生はしない所かなる
べく周囲の迷惑を考えて行動している。これがまたコミカル度を上げて
いるのだが。
一応コレアニメ化もしている。ガーゴイルが若本ボイスだったり前半の
原作をトレースしていた頃は良かったのだが途中からオリジナル路線に
なって妾的には非常に不服だった。
人は何かを成す為に生まれ、梨を得た後死んでゆく。
(貴様の塩は)甘い!
……また一部の人間にしかわからんネタを……
原作では第二次世界大戦を扱った場面が登場する。アニメ版ではそれを
避けた為にオリジナル展開に走ったのだろうがこの実際に起きた戦争を
扱ったシーンでは名シーンが多い。
特に十巻のラストは作中屈指の名シーンである。是非ここは読んでもら
いたいな。
人情という物を最も大切にして描かれている『吉永さん家のガーゴイル』
間違いなくオススメできる一品である。
ちなみに、外伝「ガーゴイルおるたなてぃぶ」の方は本編とは違ったテ
イストであり、少年漫画的展開が多い。また、本編ともリンクしており
本編と合わせて読むとより楽しめるぞ。
それではまた来週!
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