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驚きの『完全招待制』MMO
君と仲間を結ぶ絆、それが「ディスティニーサーガ」!
もちろん永久無料!


2d869655.jpgルルティア
「……確かに、完全招待制でプレイヤーが集まっているという点については驚きじゃな」


b23881_icon_1.jpg恋華
「広告の類は一切無し。BBSでリンク張るだけでもBANされるってんだから確かに驚きではあるな」


c0777993.jpgメルティア
「驚きのポイントが著しくずれていますが」

 


 謎の企業により運営されているMMORPG、『ディスティニーサーガ』。
 「完全招待制」かつ「厳格な情報統制」の為、その存在は世間に殆ど知られていませんが、実は、参加者の魂を奪う呪いのオンラインゲームだったのです。
 実態が判明してすぐに、銀誓館学園は「サーバーが置かれたデータセンターを襲撃し、ゲームを物理的に破壊する」という方法を考案しました。しかしデータセンターの位置は不思議な力で隠されているのか、見つけることができません。
 さらに、運営会社が『参加プレイヤーを皆殺しにして、全員の魂を回収する』という凶悪なイベントの開催を予定していることが判明しました。しかも、開催日は次の日曜日です!
 銀誓館学園に、「パソコンの中に入る」などという都合の良いメガリスはありません。
 仕方が無いので、「自宅」「学園の視聴覚室」「結社の部室」「ネットカフェ」などで実際にこのゲームをプレイし、イベントをクリアするしかありません!
 幸いな事に、このゲームには「仲間が多いと有利なシステム」が存在します。
 更に、銀誓館学園が支給してくれる潤沢なウェブマネーやG-Moneyにより、成長が早くなったり能力値がアップしたりする「課金アイテム」を、いくらでも購入できます。
 という訳で、能力者としての力は一切使うことができません。ディスティニーサーガのキャラクターを作成し、それを操作してイベントのクリアを目指しましょう。


b23881_icon_1.jpg恋華
「by 銀誓館……と」


c0777993.jpgメルティア
「事前にその情報を聞いていましたから念を入れたハッキングを試みたのですが――”草原の狼”(ステッペンウルフ)が全滅では正直打つ手がありません」


2d869655.jpgルルティア
「むぅ……脳のバックアップが取れるハッカーとか居れば良かったんだがのう……」


b23881_icon_1.jpg恋華
「それがアリなら”電子体幽霊”(ワイヤードゴースト)の方が良かったんじゃねぇか?」


 ちなみに、”草原の狼”(ステッペンウルフ)とはネット世界で名を馳せるハッキングチーム……ではなくメルティアが自作したハッキングツールである。
 自己再生、自己進化、自己増殖の悪魔の三要素を取り入れた超高性能ハッキングツールで、電気的に繋がりを持ってさえあれば片っ端から侵食し、ターゲットの情報を引きずり出す凶悪かつはた迷惑なツールであった。ちなみに、命名したのはルルティアである。
 その草原の狼を複数のネットカフェにインストールしてディスティニーサーガに関する情報を集めさせるつもりであったが……

c0777993.jpgメルティア
「直接ハッキングをしなかったのはやはり正解だったようですね」


 そう、メルティアの超高性能情報処理をわざわざツールという形に置き換えたのは安全性を考慮した為だ。メルティアが直接ハッキングを行うという事はメルティアの生の脳に電気的に直結するという事であり、もし相手の能力が上回っていれば最悪脳死する可能性があった。
 そうでなくても”プレイヤーの魂を奪う”等という超常現象を起こせるのだからハッキングを行う危険性は言うまでも無い。

c0777993.jpgメルティア
「通常の手段であれば”草原の狼”を防ぐ為には少なく見積もっても50年は先のテクノロジーが必要ではないかと」


2d869655.jpgルルティア
「500年後のテクノロジーを防げるのだから大したものじゃな」


b23881_icon_1.jpg恋華
「なあ、いっそ”田代砲”でサーバーを吹っ飛ばすってのはどうだ?」


c0777993.jpgメルティア
「そちらのプランは既に実行、失敗しています」


b23881_icon_1.jpg恋華
「……マジでやったのかよ」


c0777993.jpgメルティア
「”草原の狼”には”リヴァイアサン”という最終攻勢プログラムがありまして――」


b23881_icon_1.jpg恋華
「あー、いや。その名前だけで何をしたのかは大体分かったからいいや」


 ”田代砲”(タシロホウ)とは……グーグル先生に聞いてください。

b23889_icon_1.jpg愛華
「ちょっと恋華、喋ってばっかりいないでちゃんと援護しなさいよ」


b23881_icon_1.jpg恋華
「あー、はいはい……おいこら、アクティブ地帯に突っ込むな。せめてこっちに釣って来い!」


b23889_icon_1.jpg愛華
「ちょ、やば! 助けて!」


b23881_icon_1.jpg恋華
「あっさり決壊してんじゃねぇ! こりゃもう駄目だ、逃げるぜ!」


c0777993.jpgメルティア
「と、まあローカルな手段に訴えるしかない訳ですね」


2d869655.jpgルルティア
「むぅ……課金アイテム使い放題とか著しく邪道だと思うのじゃが……」


c0777993.jpgメルティア
「開始1時間でBOTツールを要求するのは邪道ではないのですか?」


b06033_icon_9.jpgルルティア
「……むぅ」


 結局BOTツールもBANの危険性を考えて却下され、4人で大人しくネットカフェで手動のレベル上げに勤しんでいるのが現状だ。

2d869655.jpgルルティア
「結局、今回は事務所としてのギャラは0か」


b15443_icon_3.jpgメルティア
「その点については――申し訳ありません」


2d869655.jpgルルティア
「まあ、メルに出来なきゃ誰にも出来んじゃろう。それこそ本物の”草原の狼”でも居ない限りはな」


 決戦は明日。ゲーム上とはいえデスペナルティは自分の魂である。

2d869655.jpgルルティア
「まあ……伊達にニートライフを送ってきた訳ではない事を証明してやろう」


b23881_icon_1.jpg恋華
「それ、証明しない方がいいんじゃねぇか?」


b23889_icon_1.jpg愛華
「あ、POT忘れた」


b23881_icon_1.jpg恋華
「忘れ物は無いかってさっき聞いただろうが!」


2d869655.jpgルルティア
「まあ、今日言うべき事は後一つ……また来週」


b23889_icon_1.jpg愛華
「そしてまた明日!」
 

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